Livre|リーブル まいにちをちょっと彩る本たち

主に読書記録。好きなジャンルは人間ドラマや、新しい知識を得られる本です

【書評】「サピエンス全史」の感想を自分なりにまとめてみた

みなさんは「サピエンス全史」を読みましたか?

ユヴァル・ノア・ハラリ氏の書いた本書は、ビルゲイツやマークザッカーバーグなど各界の著名人も読んだと言われている歴史的名著。

 

「サピエンス全史」は教養書の世界的ベストセラーとして知られています。

ぼくたち人類(サピエンス)の歴史を体系的に網羅した唯一の本と言っても過言ではないです。

 

  • 「認知革命」
  • 「農業革命」
  • 「科学革命」

 

この3つがどれだけ人類の進化に重要だったか、を体系的に様々な例と結びつけています。

 

難しそうに聞こえるかもしれませんが、知的好奇心を刺激しながらわかりやすく、広い範囲の内容を説明してくれているので、非常にスムーズに理解することができます。

さらに、あなたの思い込みをことごとく破壊し、新しい視点を提示する「サピエンス全史」。

社会人や大学生、いやサピエンスなら必読の一冊です。

 

 

ここまで人類の歴史がざっくりと学べる本はない 

人類(サピエンス)の歴史は7万〜3万年前から始まります。

そこからの歴史を全てまとめ、1冊にまとめ上げた本著はそれだけで価値があります。

 

上下巻セットで4,000円という値段で少し高いように感じますが、「これを読むだけで人類の歴史がほとんど理解できる」と考えたらものすごくコスパがいい。

 

雑多な自己啓発本を読むくらいなら、その3冊分の金額でこの「サピエンス全史」を読んだ方がおトクです。

 

人類の歴史すべてを「神の視点」から見ることができる本著。新鮮な驚きをこの本で味わってみてください。

 

 

特に驚いた3つのポイント

 

  • 人類は想像力のおかげで頂点に立った
  • 「豊かさを与えた」農業革命は幻想だった
  • 現代でも、国・貨幣・宗教という「虚構」によって社会は成立している

 

様々な知識が網羅されていて、驚くことがたくさんありましたが、この3つには特に驚きました。

以下では、この3つの点についてまとめています。

 

 

人類は「想像力」のおかげで頂点に立った

「私たちが言語を持つ真に比類ない特徴は、…まったく存在しないものについての情報を伝達する能力だ」

「認知革命」によって得られたサピエンス最大の特徴は「想像力」です。

想像力のおかげで、サピエンスはほかの動物やネアンデルタール人などの近縁の種族とも一線を画すようになりました。

 

想像力のおかげで、数を増やしながら、より緊密でより精緻な種類の協力関係を築くことに成功したのです。

 

ほかの動物たち、例えばチンパンジーの群れを見てみると、1集団は多くても20~30匹のチンパンジーが集まったものです。

しかしサピエンスは「想像力」という武器を使って、「共同幻想」を作り上げます。

伝説や神話、宗教などが認知革命とサピエンスの想像力によってあらわれ、集団全体で信じ込むことによって、サピエンスはコミュニティを拡大することに成功しました

 

その共同幻想は現在では1億人という現代国家を作るまでに拡大しています。

認知革命によって「想像力」を得たことによって、コミュニティを拡大することに成功し、現在まで続く「サピエンスの世界」を作ったんですね。

 

「何が人間を人間にしているのか?」の答えになるような考えですよね?

想像力こそが、サピエンスどうしを結びつけて、巨大なコミュニティを作っている。

非常におもしろいアイデアだったので、「想像力」のアイデアはものすごく記憶に残っています。

 

 

「豊かさを与えた」農業革命は幻想だった

「農業革命は、安楽に暮らせる新しい時代の到来を告げるにはほど遠く、農耕民は狩猟採集民よりも一般的に困難で、満足度の低い生活を余儀なくされた。」

ハラリ氏は、人類の生活は豊かになったという解釈は偏っており「史上最大の詐欺だった」と主張します。

 

農業革命によってもたらされたもの

  • 都市・国・帝国という新しい虚構
  • 貿易・経済成長・技術革新
  • 支配者階級のパワーが格段に上がった

 

農業革命はさらに大きな集団を産み、その大きさによるメリットを得ました。

 

しかし、生活の質が上昇したのは数少ない有権者たち。

「大半の人たちの生活の質は悪化した」というのが筆者の主張。

 

  • 肉体労働の強要
  • 米や小麦に主食が変わったことによる食生活の偏り
  • 家畜による感染症の拡大
  • 特定のグループに対する搾取や差別

 

このようなデメリットを大半の人たちに強いることによって、農業は成り立ちます。

 

ぼくの中にあった「農業革命で人類のコミュニティは安全に成長し続けた」という思い込みは、著者の見解によって打ち砕かれました。

教科書で読んだだけで、思い込んでいたアイデアもこのように新しい視点からの知識によって変わります。

優れた本にある「新しい見解を提示する」という条件を、この「サピエンス全史」では何回も満たしてくれます。

それがサピエンス全史が特に優れていると感じる理由ですね。

 

 

現代でも、国・貨幣・宗教という「虚構」によって社会は成立している

「人間社会はしだいに大きく複雑になり、社会秩序を維持している想像上の構造体も精巧になっていった。神話と虚構のおかげで、人々はほとんど誕生の瞬間から、特定の方法で考え、特定の標準に従って行動し、特定のものを望み、特定の規則を守ることを習慣づけられた。こうして彼らは人工的な本能を生み出し、そのおかげで厖大な数の見ず知らずの人どうしが効果的に協力できるようになった。この人工的なネットワークのことを「文化」と呼ぶ。

「宗教=虚構」という構図はスムーズに理解することができるけど、国やお金までもが虚構なんて…、と目からウロコが落ちました。

 

著者によると、「大勢の人が信じ切ることで成り立っているものは全て虚構」だそうです。

つまり、近代社会における自由主義共産主義、資本主義、国民主義などのイデオロギーも全て虚構。宗教と変わらないという結論。

 

そう考えていくと、お金もただの紙切れに「価値がある」と全員が思い込んでいるから存在できる虚構です。

会社の仕組みも全て虚構。経済体系も虚構。日本という国自体も虚構。

 

そんな虚構のなかで、信じ合うことでサピエンスは現在75億人という莫大な数まで個体数を増やし続けています。

 

 

さいごに

個人的に「目からウロコだった」情報を書きましたが、正直まったく書ききれない!

 

大きすぎるスケールの本を読んだ時には、どこからまとめていいかもわからなくなるんですね。

とにかく、サピエンスの7万年間の歴史がギュッと詰まっているこの「サピエンス全史」。

 

何回読み返しても、読み返すたびに新しい発見に驚かされ続ける本です。

そして、著者の尽きることない知識の深さにも驚き続けることになります。

 

ぜひ一回読んでみることをオススメします。

 

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

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サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

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