エンタメ雑記メディア『カツヒロ』

マンガ、読書、映画などエンタメ系記事を書いてます(記事は19時更新。ときどきお休みします)

映画『フロントランナー』感想&まとめ 「政治家に必要なものとは何か?」

 この記事は「映画『フロントランナー』感想&まとめ」です。

 

ç»å7

 

舞台は1988年のアメリカ大統領選挙。 「ジョン・F・ケネディの再来」とまで言われた天才議員ゲイリー・ハートをヒュー・ジャックマンが演じたことで注目を浴びている本作を観てきたのでレビュー記事をあげたいと思います。

 

 

【ネタバレなし】『フロントランナー』のあらすじと映画概要

あらすじ

スキャンダルにより失脚した実在の政治家ゲイリー・ハートを描く。
1988年アメリカ大統領選挙。ゲイリー・ハート上院議員は、史上最年少の46歳で民主党の大統領候補となり、予備選で最有力候補として一気に躍り出た。その若さからジョン・F・ケネディの再来と称され、大衆からも愛されていたハートの状況を一変させる出来事が起こる。アイアミ・ヘラルド紙の記者が入手したハートに関する「ある疑惑」。このスキャンダルが一斉に報じられたことで、ハートの支持率は急落し、予備選の当落線上から姿を消すことになってしまう。

 

▽『フロントランナー』の予告映像はこちら▽

 

 

映画概要

映画『フロントランナー』

原題:The Front Runner
公開時期:2019年2月1日(金)
監督:ジェイソン・ライトマン
脚本:ジェイソン・ライトマン
配給:ソニー・ピクチャーズエンターテイメント

 

監督はジェイソン・ライトマン。代表作には『JUNO/ジュノ』『マイレージ、マイライフ』があり、共にアカデミー賞にノミネートされています。最近では2020年公開予定の『ゴーストバスターズ』シリーズの新作を担当することが発表され、話題を呼びました。

出演

ヒュー・ジャックマン(ゲイリー・ハート)

ベラ・ファーミガ(リー・ハート)

J・K・シモンズ(ビル・ディクソン)

アルフレッド・モリーナ(ベン・ブラッドリー)

ケイトリン・デバー(アンドレア・ハート)

モリー・イフラム(アイリーン・ケリー)

クリス・コイ(ケヴィン・スィーニー)

 

主演は『グレイテスト・ショーマン』や『X-MEN』シリーズのヒュー・ジャックマン。大ヒットした前作『グレイテスト・ショーマン』の次の作品ということで、『フロントランナー』での演技にも注目が集まっています。

今作では若き天才政治家:ゲイリー・ハートを演じ、期待されていながらもスキャンダルによって大統領選から脱落した3週間を、その卓越した演技力で演じます。

 

▽ヒュー・ジャックマン主演作品はこちらから▽

X-MEN (字幕版)

X-MEN (字幕版)

 
ウルヴァリン: SAMURAI (字幕版)
 

 

【ネタバレあり!】映画「フロントランナー」ストーリーまとめ

 

以降、ネタバレもあるので、「まだ観てないよ!」という人はご注意ください。

 

現実にあった事件を取り上げた「フロントランナー」。映画うんぬんよりも、社会問題としての「マスコミのあり方」だったり、「議員の素質」だったりを考えるいいきっかけになりそうな映画でしたね。

そんな個人的な感想バリバリで、ここから先の記事を書いていこうと思います。

 

 

個人的には

  • 「プライバシーの侵害」と「報道の自由」はどうあるべきなのか?
  • 「政治家」のキャリアに「倫理観」や「清廉潔白さ」はほんとうに必要だったのか?

こんな疑問が湧いてくるようなストーリーでした。

 

「プライバシーの侵害」と「報道の自由」はどうあるべきなのか?

ストーリーは、ゲイリー・ハートの3週間にスポットを当てて描かれます。大統領選挙の最終候補まで残り、最有望株(フロントランナー)として「大統領確実」とまで言われていたのにも関わらず、たったひとつの「ある事件」が原因で選挙戦からリタイアしてしまうまでを描くストーリーです。

 

「ある事件」というのはズバリ「不倫問題」。選挙期間中、ゲイリーはマイアミへ多少の休暇も兼ねつつ、選挙運動へ。クルージングで出会った女性:ドナとゲイリーは不倫関係になります。

その後、ゲイリーと不倫関係を継続していたドナは、ゲイリーの家へ訪れます。その密会をマイアミ・ヘラルドという新聞に撮られてしまうんですよね。

 

そのマイアミ・ヘラルド紙の「プライバシーの侵害」と「見切り発車感」がすごいこと。

  • 生け垣の影に隠れて盗撮
  • ドナを追跡し、ゲイリーの私生活を追う

このようなことを繰り返すんですよね。そのなかにはもちろん「ドナとその友人がゲイリー宅へ入っていく姿」も捕らえられていましたが「完全な浮気現場の写真」ではなかったわけです。

そのような状況にも関わらず、マイアミ・ヘラルド紙は「ゲイリー・ハートの不倫行為」を報道。つまり

  • ゲイリーとドナの2ショットの写真がない
  • 「不倫をしている」という確実な証拠はつかんでいない
  • ゲイリー宅の間取りも把握しておらず、尾行も徹底していない

といった「ずさんな尾行」であり「確証なき報道」だったわけです。しかも、尾行をしていた理由は「他の新聞社がゲイリーの『つけたきゃつけてこい!』と発言したこと」ですからね。後から取ってつけたような理由にしかなりません。

 

「いやいや、こりゃないだろ」と言いたくなるようなマイアミ・ヘラルド社の実態ですよね。

  • スクープを取るためなら、他人のプライバシーは侵害していいものなのか?
  • いくら「報道の自由」が保証されているからといってやり過ぎではないか?

など考えてしまいましたね。

 

しかも、このマイアミ・ヘラルド紙の報道が火種となって、他の新聞社たちもゲイリーの不祥事を一斉に報道し始めます。その報道の手はゲイリーの家族まで及びました

百歩譲って、ゲイリーが糾弾されるのは良氏としましょう。しかし、関係のない「家族」までプライバシーを侵害されていたら、マスコミの「やり過ぎ」ではないでしょうか?

 

現代の日本でも言えるように「不倫」とか「離婚」とかの「プライバシー」にかかわってくるような話題が世間を騒がせています。もともと、そのような「個人間の出来事」に対して、当人以外が踏み込んでいい理由はないはず。

しかし、現代では有名人の不倫だったり、夫婦間の問題がマスコミやワイドショーに取り上げられることもしばしば。……というより、昨今のワイドショーの基本はこのような当人以外には触れられることのないような「個人間の出来事」がメインとなっている気がします。

 

この問題に対して「有名税」といった言葉を使って反論する人もいるかもしれません。しかし、その実態は単なる「マスコミによるプライバシーの侵害」に他なりませんからね。

「不倫」や「浮気」などの個人間での出来事は、本来は過度に報道されるべきではないです。しかし、現在ではその「有名人のスキャンダル」を楽しんで観ている消費者も多いように感じます。そのような社会の一面に対しての疑問を思い出させてくれるようなストーリーだったと思います。

 

ただ「視聴率が取れるから」といって有名人のプライバシーを侵害するようなメディアも、その報道をおもしろおかしく観ている視聴者も「クソ喰らえ」と言いたくなりました。

 

「政治家」のキャリアに「倫理観」や「清廉潔白さ」はほんとうに必要だったのか?

あとひとつ、考えたのは「政治家に精錬潔白さは必要?」といったもの。

「必要ない」と答えたいところですが、やっぱり世間的に見ると「政治家にも倫理観は必要かな」と思います。特に日本のような国だと。

 

多少、浮気や不倫をしていたとしても、政治家として必要な能力には関係のないように見えます。実際に、浮気や不倫をしながら政治家としてのキャリアを送っているような人もたくさんいるでしょうしね……。

 

しかし、それが国のトップになるような人だと話は別。国の顔になるべき人は「高尚」でなければならないと思いますね。(まぁこの頃はどっかの国の大統領みたいに言いたい放題、やりたい放題で通っているリーダーもいますが……)

「高尚な人物」というレッテルを貼られていないと、現代の日本では業務に支障がでるに違いありませんよね。だって普段から、国会で関係のない話題についてワーワーギャーギャーやってるような人たちですよ?首相のスキャンダルに突っかかってこないわけないじゃないですか(笑)

 

そんなスキャンダルや他の議員に幅が利いて「政治的な胆力」があるリーダーが今の日本にいるわけない。そうなったら結局は「清廉潔白」でいないとリーダーとして存続できないんですよ。

なんと恥ずかしい話でしょうか……。政治的に関係のない話題でもリーダーから引き摺り下ろされることがある政治なんて……。

 

 

【ネタバレあり】映画「フロントランナー」個人的感想

と、まぁたくさんの感想を書いてきましたが、「映画としてはいまいち」との評価ですね。 

映画の内容はさておき、ストーリーは「全体的に平坦」といった印象を持たざるを得なかったです。その原因として考えられるのは「事実を扱った内容を忠実に描こうとし過ぎた」だと思います。

映像もBGMも、全体的に凝っていて1988年当時のことを再現しているように思えました。カメラワークも全て当時の報道をなぞるように、忠実な写真や映像をつかっていましたからね。

 

しかし、その「淡々と描くストーリー」があまりにも盛り上がりに欠けた、という感じでしょうか。

実際の事件をリアルタイムで観ていた人にとっては単なる「事実の焼き回し」にしかなってないでしょう。その反対にリアルタイムで知らないような人たちが「映画として楽しむ」といった作品でもありませんでしたね。

監督は優れているのですが「事実をモチーフにした映画」を描くのが初めてだった、ということも関係しているでしょうね……

 

ま、そんなこんなで「社会問題」について考えるきっかけをくれた映画『フロントランナー』についての記事を終わらせていただきます。

 

▽ヒュー・ジャックマン主演作品はこちらから▽ 

X-MEN (字幕版)

X-MEN (字幕版)