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映画『十二人の死にたい子どもたち』感想&まとめ

この記事は「映画『十二人の死にたい子どもたち』感想&まとめ」です。

映画未視聴の方は、自己責任でお願いします。

 

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「死にたい」と願う少年少女たちが廃病院に集まり、集団自殺を目論むストーリー。そんな思いを抱えながら集まった12人の子どもたちが目撃したのは、廃病院の一室で死体となった「13人目」の少年。犯人は誰なのか?子どもたちは死ぬことができるのか?

 

公開前からキャスティングの豪華さから話題を呼んでいたこの『十二人の死にたい子どもたち』。そんな話題作が公開されたので、鑑賞&レビューをしていきたいと思います。

 

  

 

【ネタバレなし】『十二人の死にたい子どもたち』のあらすじと映画概要

あらすじ

その日、12人の未成年たちが、安楽死を求め廃病院の病室に集まった。「みんなで死ねば怖くないから」ところが、彼らはそこで13人目のまだ生暖かい死体に遭遇。突然の出来事にはばまれる彼らの安楽死。あちこちに残る不自然な犯行の痕跡、次々起こる奇妙な出来事。彼らだけしか知らない計画のはず。

まさかこの12人の中に殺人鬼が……?

死体の謎と犯人をめぐり、疑心暗鬼の中ウソとダマしあいが交錯し、12人の死にたい理由が生々しくえぐられていく。

全員、ヤバい。気が抜けない。

いつ誰が殺人鬼に変身するのか!?パニックは最高潮に。彼らは安心して”死ねるのか”怯えながら”殺されるのか”

(公式ホームページより引用)

 

 ▽『十二人の死にたい子どもたち』の予告映像はこちらから▽

 

映画概要

映画『十二人の死にたい子どもたち』
公開時期:2019年1月25日(金)
監督:堤幸彦 (『SPEC』シリーズ(ドラマ、劇場版)、『イニシエーション・ラブ』) 
脚本:倉持裕
主題歌:The Royal Concept「On Our Way」
原作:冲方 丁「十二人の死にたい子どもたち」
配給:ワーナー・ブラザース映画 

 

監督は『SPEC』シリーズ、『イニエーション・ラブ』の堤幸彦。トラックのあるストーリーや一筋縄ではいかないような映画を描くのがとても上手い監督です。

原作は『天地明察』などの代表作がある沖方丁の作品。『天地明察』は本屋大賞を受賞した作品で、V6の岡田准一、女優の宮崎あおいが出演し映画化された作品なので、知っている人も多いのではないでしょうか。

 

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十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)

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出演

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番号のほかには「それぞれの自殺の理由」と「それぞれのモチーフ」が書かれています。

1:サトシ役(高杉真宙)………………実験

2:ケンイチ役(渕野右登)……………鈍感

3:ミツエ役(古川琴音)………………狂愛

4:リョウコ役(橋本環奈)……………虚像

5:シンジロウ役(新田真剣佑)………絶望

6:メイコ役(黒島結菜)………………偏愛

7:アンリ役(杉咲花)……………………復讐

8:タカヒロ役(萩原利久)………………軟弱

9:ノブオ役(北村匠海)…………………代償

10:セイゴ役(坂東龍汰)………………憎悪

11:マイ役(吉川愛)……………………欲望

12:ユキ役(竹内愛紗)…………………罪悪

 

この12人の子どもたちにプラスして「謎の13人目」が死体となって12人の前にあらわれます。

 

この配役を見ても豪華若手俳優陣を惜しみもなくキャスティングしているので、気合の入りようが伺えます。橋本環奈、杉咲花をはじめ、新田真剣佑や北村匠海を配役するなど「若手俳優のオールスター」のような人選です。

 

 

【ネタバレあり!】映画「十二人の死にたい子どもたち」ストーリーまとめ

 

以降、ネタバレもあるので、「まだ観てないよ!」という人はご注意ください。

 

 

『十二人の死にたい子どもたち』の個人的ポイントは以下の2つ

  • 12人の子どもたちの「死にたい理由」は?
  • 所々に出るシンジロウの言葉と杉咲花の演技力

それぞれについて感想込みで語っていきたいと思います

 

 

12人の子どもたちの「死にたい理由」は?

ざっくりとそれぞれがなぜ「死にたい」と感じていたのかを解説していこうと思います。

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1:サトシ役(高杉真宙)

「集い」の主催者。冷静沈着で慌てることがほとんどありません。

「死に取り憑かれてしまったから」が死にたい理由です。母親と兄が、医学部の受験に落ちたことで無理心中。その後を追うように父親までも自殺で失い、急に身の回りに死が蔓延したことで「死に取り憑かれる」ようになります。

主催者らしくまとめ役に徹し、自分の意見をあまり表現しようとはしません。

 

2:ケンイチ役(渕野右登)……………鈍感

いじめられっ子。空気が読めない発言ばかりで時々イラつきます。

「いじめで人生が嫌になった」が死にたい理由。いじめは担任の先生からはじまり、徐々に同級生たちにも広まってしまいます。そこから2年間はいじめの毎日。その日々の中で、自殺を考えるようになったよう。

 

3:ミツエ役(古川琴音)………………狂愛

ゴスロリ姿に身を包んだ女子高生。

死にたい理由は「追っかけをしていたバンドマンの死」。方言で話す場面もあったので、地方から追っかけをするほどの「狂愛」っぷり。

4番が人気女優の秋川莉胡だということがわかった後に自殺に反対するなど、有名人の死に猛反対します。

 

4:リョウコ役(橋本環奈)……………虚像

天才子役から有名女優へのスターダムをのし上がった有名人

「利用される人生を終わらせたいから」が死にたい理由。芸能界で生活をする中で、自分の意思がないことに嫌気がさし、自殺を志願。

「大勢の大人が時間とお金をかけて作り上げた商品よ!」と自分のことを表現するなど、かなりストレスが溜まっている様子。かなりのヘビーすおーかーでもありました。

 

5:シンジロウ役(新田真剣佑)………絶望、病気

推理好きの男子高校生。病院生活が長いため、病気や医学関係にも詳しい。推理好きは「両親が警察官」と趣味のふたつの理由が。

「死ぬタイミングは自分で決めたいから」が「集い」に参加した理由。病気のせいで余命は残りわずか。その最後の日は自分で決めたい、と思ってしまうのもわかりますね。

 

6:メイコ役(黒島結菜)………………偏愛、承認

ファザコン。自己中心的で全員を言いくるめて自殺しようとします。

「父に財産を残すため」に死ぬことが目的。父を愛しすぎており、父の言っていること、やっていることは正しいと思い込みます。その父親への行きすぎた愛情から「自分が死んで保険金を父親に渡す」ということを決意。

しかし、本当の死の理由は「そんな父にも見捨てられたから」。死んで「私のことを忘れないでいてほしい」ということが本当の理由でした。

 

7:アンリ役(杉咲花)……………………復讐、証明

天才的な頭脳を持つ女子高生。

「自分の生命が必要なかった、と証明すること」を目的に集いに。幼いころにロクでもない母親が引き起こした火事によって弟を失う。その経験から「自分が生まれてきた理由は?」と自問するようになり、集団自殺をして「自分みたいな子ども」を社会的に広め、抗議をすることが目的でした。

 

8:タカヒロ役(萩原利久)………………軟弱

吃音症。母親から渡される薬を常用。

「とにかく深い眠りにつきたいから」が理由。小さいころから母親に大量の薬を飲まされており、その薬の副作用からか頭の中がいつもぐしゃぐしゃになっているとのこと。

 

9:ノブオ役(北村匠海)…………………代償、後悔

爽やかな少年。誰にでも臆せずに話しかけることができる。

「ある事件により人を殺してしまったことに対する罪悪感」が集いに参加の理由。中学生のころにいじめにあっており、その主犯格を階段の上から突き落としてしまったことがあります。その後、罪悪感にさいなまれてその苦しみから逃れるために自殺を決意。

 

10:セイゴ役(坂東龍汰)………………憎悪、愛情

タバコを吸う不良少年。案外、情に厚い一面を持つ。

「保険金をかけて息子を殺害しようとする母親にひとあわ吹かせるため」が自殺の理由。母親がロクでもない男(たぶん暴力団関係者)と付き合っていて、その男に貢ぐために「自分が殺される」と危惧。

 

11:マイ役(吉川愛)……………………欲望、無知

ギャル。頭が弱い描写もチラホラ。

「気持ち悪い親父にキスが原因で病気をうつされたこと」が自殺の理由。その病気とは「口唇ヘルペス」(個人的には笑ってしまいました。)

頭が弱いようで、「マイには難しくてわからない」と感情をイチイチ口にします。

 

12:ユキ役(竹内愛紗)…………………罪悪

無口。おとなしい高校生。

「事故の後遺症」が自殺の理由。「もう楽になっていいはずだって思ったんです。」との言葉もあり、「ほんとうに早く死にたい」と願っているのがわかります。

 

 

これらがそれぞれの自殺の理由です。

個人的には12人中6人が、公式で発表された「自殺の理由」とはちがうかな?と感じてしまいました。赤字で書かれているのがぼくが考えた理由ですね。

 

わかりにくいところで言うと10番のセイゴですね。セイゴは「愛情」に飢えていたのかな?と感じました。母親から愛情を持って育てられたことのないセイゴ。その愛情の裏返しこそが「ケンイチに見せた兄貴分的な魅力」なのではないかな?と思います。

ほんとうは「愛情」を一番求めていたのはセイゴだったのかもしれませんね。

 

所々に出るシンジロウの言葉と杉咲花の演技力

個人的に心に残っているのは5番:シンジロウの言葉と7番:アンリの演技力ですね。

 

シンジロウの言葉にハッと気づかせられるようなことが多かったんですよね。

  • 車イスでもクツを履くのは世界の一員だと認めてもらうため
  • 「もう楽になっていいはず」は「介護する」側の言葉。「介護される」側は自分に向けられる感情がわかってしまうから「楽になっていい」は言えない

こんな感じの言葉ですね。

 

アンリ役の杉咲花さんの演技力は、キャスティングされた12人の中では群を抜いて素晴らしかったです。逆に演技が上手すぎて目立ってしまうような感じでした(笑)

 

 

 

 

【ネタバレあり】映画「十二人の死にたい子どもたち」個人的感想

ご都合主義のエンディング 結局そうなるのかい…って感じ

 

ストーリーは簡単に予測することができます。「死にたい」ってことは何かが起こって「死ぬことができない→犯人探し→ハッピーエンド」っていうのが簡単に予想できますよね。この流れをひっくり返してくるようなストーリーを期待していたのですが、大筋はこんな流れ。どんでん返しのようなことはなく、最初から最後まで予定調和でした。

 

完全なネタバレになるようなことは避けますが、「みんな死ぬわけないじゃん」ってわかりきっていたストーリーでしたね。(ネタバレやんwww)もっと「死」について緊迫感を持って欲しかったな〜と思いました。

最後のシーンでは「死ぬ」って言うだろ!って思っていたキャラクターも「生きる」って決めるし、いまいち死の理由がわかりにくいようなキャラクターもいるし……。なんか納得しないポイントも多かったです。

 

こんな感じの映画でしたが、これからの時代を代表していくような俳優・女優が大集合した映画なので、一回くらいは観ておいていいと思います。これからの活躍を期待して、この記事の終わりとさせていただきます。

 

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journal-katsuhiro.hatenablog.com

 

 ▽原作小説『十二人の死にたい子どもたち』はこちらから▽

十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)

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